〜ひとりごと〜
軟弱地盤の洗礼・・
〜予想外の展開にビックリ〜
平成18年の春〜夏にかけて、あるところで道路改良工事を行い行いました。

その沿線でヒーティングのステンシル工事をさせていただいたところ、予想外の展開に驚いた事があります。

この地域は少し掘るとすぐに泥炭層があり、地盤沈下が著しいところなのです。既存住宅の基礎まわりでも地盤がかなり下がった跡があり、ひどいところでは階段を追加しないと玄関への出入りが難しいぐらいなものです。

まずはそこがポイントです。
ステンシルコンクリートを全面に打設しても、上記のように軟弱な地盤だとその変化に対応できずにクラックが入ってしまいます。そこで当社では、左の様にステンシルコンクリートを部分部分で仕切り、地盤の変化に対応できるようにしたのです。

するとどうでしょう!
左下は住宅基礎のフーチンがあるところです。
住宅基礎は杭で支持されているので沈下しませんが、まわりの地盤は長期にわたりゆっくりと沈下していきます。そこでフーチンの部分だけ沈下せずに持ち上がるとクラックが入る事を想定して仕切を入れておいたのですが、まさか施工した年にこのようになるとは思ってもみませんでした。

わずか3ヶ月程度で約1センチほど地盤が沈下した事になります。

それにしても極端なため、その理由がわからなかったのですが、お隣の家を見て納得しました。「えっ?まさか??」という状況。


これはお隣の住宅なのですが、基礎の縁の砂利面にヒビが入っています。また、左下の写真では民地石の目地が引っ張られて広がっています。

この理由を想像すると・・・

一番上の写真を見て欲しいのですが、道路が新しくなりました。
元々の道路は簡易舗装でしたが、しっかりと路盤改良を行った立派なものへと変わりました。この道路は砂利厚が55p、舗装が8pのため、かなり重量が増しています。

私が思うに、この重さのせいで道路が沈下していて、まわりの地盤が引っ張られて一緒に下がっていると考えられるのです。

どうもそれ以外は考えられないのですが・・・

通常はこのように道路が沈下してもそれほど影響はないのですが、今回のように新しく外構を行うと目立ちますよね。

いずれにせよ、軟弱地盤の怖さをあらためて思い知りました。ちなみに沈下して出っ張ったステンシルは来春手直ししてこようと思ってます。